調査日:2026年10月13日
レオパの停電時の保温方法は、まずケージの温度計を見て、23℃を下回りそうなら、停電の長さに合わせて、電気を使わない保温か、ポータブル電源での通電継続に切り替えることです。
この記事の要点
- 目安線は23℃です。ジェックス(GEX)は、ケージ全体が23℃まで下がったままだと、食べた食餌を消化できず拒食に陥るとしています。
- 停電の見込みが数時間なら、まず断熱と温度計の確認です。一晩以上でケージ温度が23℃を下回るなら、電気なしの熱源か電源が要ります。
- 電源の稼働時間は「電源のWh ÷ ヒーターのW」で見積もります。256Whの電源なら、ピタリ適温プラス1〜4号で12.8〜64時間が理論上限です(編集部算出・変換ロス未考慮)。
- カイロ・湯たんぽは、レオパのケージ内で使える温度・距離を示した公的情報を確認できませんでした。人の低温やけどの目安から、直接触れさせない・熱をこもらせない・併用しない、までを書きます。
筆者はレオパの飼育経験がありません。 メーカー・官公庁・業界団体の公開情報を、執筆とは別の工程で照合した記事です。体験談ではありません。停電中にケージ内の温度が何時間で何℃まで下がるかは、公表値を確認できなかったので書きません。
停電したら、ケージを開けずに温度計を見て、23℃を下回りそうなら次の手に切り替える
レオパの停電対策は、ケージ内の温度を温度計で測り、23℃を下回りそうなら、電気を使わない保温かポータブル電源での通電継続のどちらかに切り替えることです。23℃は、GEXが「ケージ全体が23℃まで下がったまま」だと消化不良から拒食に至るとしている温度です。
- ケージ内の温度計の表示を読む(温度計の置き場所は[レオパ 温度計](/articles/leopa-ondokei/)を見てください)
- ケージの開け閉めの回数を減らす(編集部の整理。効果を示す数値は確認できていません)
- 電力会社の発表などで、停電の見込み時間を確認する
- 見込み時間とケージ温度を、次の章の表に当てて、手を選ぶ
通電している前提の日常の冬の温度管理は、レオパ 温度管理 冬に任せます。本記事は、ヒーターが止まったときの判断だけを扱います。
停電の見込みが数時間なら断熱だけ、一晩以上なら電気なしの熱源か電源が要る
停電の見込み時間(行)と、今のケージ温度(列)で、取る手を引いてください。ケージ温度が23℃を下回ったまま戻らない見込みなら、電気なしの手だけで粘らず、電源での通電を優先します。
| 停電の見込み | ケージ温度が23℃以上 | ケージ温度が23℃未満 |
|---|---|---|
| 数時間まで | 断熱と開け閉めの削減で様子を見る。温度計を見続ける | 電源があればヒーターを動かす(ポータブル電源の章)。W数を絞ると温める力も小さくなるので、温度計で23℃を保てるかを見る。電源が無ければ、電気なしの熱源の条件を確認(下の章) |
| 一晩 | 断熱で様子を見つつ、23℃に近づいたら次の手に切り替える | 電源があればヒーターを通電し、稼働時間が一晩に足りるかを式で確かめる。電源が無ければ、断熱と電気なしの熱源(下の章の条件で)を使い、温度計で23℃を保てるかを見る。保てなければ、保温できる場所への移動などを考える |
| 1日以上 | 温度計を見て、23℃に近づく前に電源の容量を確かめる | 電源の稼働時間が足りない見込みなら、保温できる場所への移動などを考える。預け先・移動先の条件は、一次情報を確認できませんでした。電源が無い場合も同じ |
2026年10月時点。23℃の根拠はGEX「ライトとヒーターは必要?」。表の「取る手」は編集部の整理で、停電中の温度の下がり方の公表値はありません。
停電中のケージ内温度が何時間で何℃まで下がるかは、部屋やケージの素材、断熱の有無で変わるはずですが、公表値は確認できませんでした。冬の前に、ヒーターを止めた状態で温度計が何℃まで下がるかを、自分のケージで測っておくと判断が速くなります(編集部の提案)。
停電の見込み時間は、1日以上になることもあります。全国平均と災害時の差は、後の章で表にします。
温度の下限は「夜間平均20〜22℃」と「23℃のまま続くと消化不良」を出典別に分けて見る
温度の目安は、GEXの2ページで言い方が違います。並べて読み替えず、出典と条件ごとに分けて見ます。
| 項目 | 温度 | 出典と条件 |
|---|---|---|
| 昼の暖かいエリア | 30〜35℃ | GEX 爬虫類情報(ケアガイド)。日中の目安 |
| 昼の涼しいエリア | 26〜28℃ | GEX 爬虫類情報。日中の目安 |
| 夜間 | テラリウム全体の平均で20〜22℃程度 | GEX 爬虫類情報。夜間の設定 |
| 好適な温度の範囲 | 23〜32℃ | GEX「ライトとヒーターは必要?」。ヒョウモントカゲモドキの場合 |
| 下限の警告 | 23℃ | 同上。ケージ全体が23℃まで下がったままだと、食べた食餌を消化できず、やがて消化不良から拒食に陥る |
2026年10月時点。
夜間の平均20〜22℃は設定温度の話で、停電で冷えていくときの下限ではありません。一方で、23℃は「そのまま続くと」の条件がついた警告です。出典で数字が違う理由は、原文から読み取れません。
迷ったときの既定値は、「ケージ内を23℃より下に長く置かない」にします(編集部の整理。根拠は上の表の23℃の行です)。温度計で確かめながら、判断してください。
23℃は「下回った瞬間に危険」という線ではなく、「23℃まで下がったままだと拒食に至る」とされる、続いた場合の目安です。数分の通過か、戻らない見込みかを、停電の見込み時間と合わせて見ます。
低温が続いたときの症状と受診の目安はレオパ 死ぬ温度、低温のあとに食べなくなったときはレオパ 拒食 原因を見てください。
電気を使わない保温は、断熱で囲うのが基本で、カイロ・湯たんぽは直接触れない・熱がこもる・併用の条件で避ける
電気を使わない保温の基本は、ケージのまわりを断熱材などで囲むことです(編集部の整理)。保温が続く時間を示す数値は確認できなかったので、温度計で効き具合を見ます。
カイロと湯たんぽは、使うなら条件があります。公的に確認できたのは人の皮膚についての目安だけで、レオパのケージ内で安全な温度・距離・使用時間は確認できませんでした。次の表は、その人の目安から裏返して読める範囲です。
| 避けたい判断 | こうすればOK |
|---|---|
| カイロ・湯たんぽをケージの中でレオパに直接触れる位置に置く | レオパが触れられない場所に置く(ケージの中ではレオパが動いて触れうる)。人の皮膚が損傷を受ける目安は、44℃で3〜4時間、46℃で30分〜1時間、50℃で2〜3分(消費者庁「ゆたんぽを安全に正しく使用しましょう!」)。42℃でも6時間接触すると細胞が変質するという実験報告もある(日本カイロ工業会)。人の目安で、レオパにそのまま当てはまるとは言えない |
| カイロを、熱がこもる囲いの中に入れる | 熱がこもる囲い方をしない。日本カイロ工業会は、就寝中に布団の中で使うと熱がこもり、表示の最高温度をこえる場合があるとしている |
| 暖房具と一緒に使う | 併用しない。日本カイロ工業会は、他の暖房具と併用すると表示以上の温度になる可能性があるとしている。使うときは温度計で確かめる |
| 「カイロは表示が温かいだけだから安全」と考える | 表示例を知っておく。桐灰カイロ「はる」(衣類に貼るタイプ)の外袋表示は、最高温度63℃・平均温度53℃・持続時間14時間(40℃を超えてから下回るまで)。製品ごとに違い、レオパのケージ内の安全な温度は確認できなかった |
2026年10月時点。消費者庁・日本カイロ工業会・小林製薬(桐灰カイロ)の公開情報。カイロの表示例は1製品の値です。
カイロの「熱がこもる」「併用で表示以上になる」は、日本カイロ工業会の注意書きにある条件です。ケージの中や袋の中で何℃になるかは、原文にありません。カイロをケージの近くで使うなら、直接触れない位置を保ち、温度計の数字で確かめてください。
湯たんぽについては、消費者庁の資料は人の低温やけどの目安を示すもので、レオパのケージ内での使い方は確認できませんでした。電気なしの手で23℃を保てない見込みなら、次の章の電源での通電に切り替える判断が、確かめられる材料の多い選択です(編集部の整理)。
ポータブル電源は、ヒーターのW数が小さいほど長く持つ。256Whなら12.8〜64時間が理論上限
稼働時間は、電源の容量(Wh)をヒーターの消費電力(W)で割って見積もります。
稼働時間(h) ≒ 電源のWh ÷ ヒーターのW(編集部算出の理論上限。変換ロスは未考慮)
計算の例には、Jackery Japan が2024年5月7日に発表したポータブル電源「Jackery ポータブル電源 240 New」(容量256Wh、定格出力300W)を使いました。特定の製品をすすめるものではありません。
| ヒーター | 消費電力(条件) | 256Whでの稼働時間(編集部算出) |
|---|---|---|
| ピタリ適温プラス 1号 | 4W相当(安定消費電力) | 64時間(理論上限) |
| ピタリ適温プラス 2号 | 8W相当(安定消費電力) | 32時間(理論上限) |
| ピタリ適温プラス 3号 | 15W相当(安定消費電力) | 約17.1時間(理論上限) |
| ピタリ適温プラス 4号 | 20W相当(安定消費電力) | 12.8時間(理論上限) |
| エキゾテラ レプタイルヒートS | 16W(定格消費電力) | 16時間(定格消費電力16Wで算出。他の行は安定消費電力) |
2026年10月時点。消費電力はレップジャパンとジェックスの公式表記、容量と出力はJackery Japanの発表。稼働時間は編集部算出で、ヒーターのサーモスタットによる自己温度制御で実消費が動く分と、電源の変換ロスは未考慮です。変換ロスの分、実際の稼働時間は表より短くなります。
自分の電源とヒーターが違うときは、手持ちの電源のWhと、製品に書かれたWを式に入れ替えてください。ヒーターを2枚つなぐなら、Wは合計で入れます。
暖突などの上部ヒーターは、本記事の調査では公式仕様ページを確認できず、消費電力を表に入れていません。レオパ ヒーター 種類 暖突 パネル 比較のように暖突の消費電力を載せている記事もありますが、停電時は手元の製品表示のW数を式に入れてください。パネルヒーターの置き方はレオパ パネルヒーター 置き方を見てください。
停電中に通電するヒーターは、W数の小さいものに絞ると稼働時間を延ばせます(式から読める編集部の整理)。ただしW数を絞ると温める力も下がるので、温度計で23℃を保てるか確かめてください。たとえば同じ256Whなら、4W相当の1号は20W相当の4号より長く持ちます。
停電は全国平均では年0.13回・24分だが、被災地では約45時間かかった例があるので、備えは地域と冬の前の準備で決める
平均の停電は短く、災害時の停電は日単位になりえます。次の表で、平均と災害時の違いを確認してください。
| 区分 | 回数・時間 | 条件 |
|---|---|---|
| 2024年度・全国 | 年間0.13回、年間24分 | 低圧電灯需要家1需要家あたり(OCCTO「電気の質に関する報告書」2026年2月6日訂正版) |
| 2020〜2024年度の5ヶ年平均・全国 | 年間0.15回、年間25分 | 同上 |
| 2020〜2024年度で最大の年度 | 2023年度の年間36分 | 同上。年間停電時間の合計 |
| 2018年 北海道胆振東部地震 | ブラックアウトから概ね全域に供給ができるまで約45時間(約1.9日・編集部算出) | OCCTO検証委員会 最終報告。個々の家庭の停電時間ではなく、概ね全域への供給再開までの時間 |
2026年10月時点。2024年度の全国値は、低圧電灯需要家1需要家あたりの年間値です。約1.9日は45時間÷24の編集部算出です。
全国平均だけを見ると、備えは不要に見えます。ただし、平均は災害時の長い停電を薄めた値です。約45時間という数字を、前の章の理論上限と比べると、256Whの電源でピタリ適温プラス1号(64時間)なら上回りますが、2号(32時間)以下では下回ります(変換ロス未考慮)。W数が小さいほど温める力も下がるので、温度計で23℃を保てるか確かめてください。電源の容量とヒーターのW数は、冬の前に式で確かめておくと、停電の当日に迷いません。
この集計の限界
- 停電中にケージ内温度が何時間で何℃まで下がるかは、公表値を確認できていません
- レオパのケージ内でカイロ・湯たんぽを使える安全な温度・距離・使用時間は、一次情報を確認できていません。人の皮膚の目安(消費者庁・日本カイロ工業会)のみを使いました
- 暖突など上部ヒーターの消費電力は、公式仕様ページを確認できず、表に入れていません
- 電源の稼働時間は、変換ロスと、サーモスタットによる実消費の変動を考慮していない、編集部算出の理論上限です
- 保温できる場所への移動・預け先の条件は、一次情報を確認できていません
- 出典の値は、2026年10月13日時点の記載です。OCCTOの新年度版の公表や、紹介した製品の仕様変更があれば更新します
本記事の作成方法
メーカー・官公庁・業界団体の公開ページ(出典11件)を、執筆とは別の工程で照合し、ファクトシートで確認できた値だけを使っています。「編集部算出」は、公表値から計算した値です。
よくある質問
Q1. レオパは停電何時間まで大丈夫ですか?
何時間という公表値は確認できませんでした。温度で判断します。GEXは、ケージ全体が23℃まで下がったままだと消化不良から拒食に至るとしています。ケージ内の温度計を見て、23℃を下回って戻らない見込みなら、電気なしの手か電源に切り替えます。
Q2. 冬の夜に停電したら、一晩どうしますか?
ケージ温度が23℃以上なら、断熱と温度計の確認で様子を見ます。23℃を下回りそうなら、電源でW数の小さいヒーターを通電する手が、確かめられる材料の多い選択です。判断表は「停電の見込みが数時間なら断熱だけ、一晩以上なら電気なしの熱源か電源が要る」の章にあります。
Q3. カイロをケージに入れてもよいですか?
レオパのケージ内で使える温度・距離を示した公的情報は確認できませんでした。日本カイロ工業会は、熱がこもると表示の最高温度をこえる場合があること、他の暖房具との併用で表示以上の温度になる可能性があることを注意しています。ケージの中に置くと、レオパが動いて触れてしまうおそれがあるので、本記事ではケージの中に入れることはすすめません。使う場合は、レオパが触れられない場所に置き、温度計で確かめてください。
Q4. 湯たんぽは使えますか?
消費者庁の資料は、人の皮膚が損傷を受ける目安(44℃で3〜4時間、46℃で30分〜1時間、50℃で2〜3分)を示すものです。レオパのケージ内での使い方は確認できませんでした。レオパが触れられない場所に置いてください。
Q5. ポータブル電源は何Whあればよいですか?
「電源のWh ÷ ヒーターのW」で見積もります(編集部算出の理論上限)。たとえば256Whの電源で、4W相当のピタリ適温プラス1号なら64時間、20W相当の4号なら12.8時間です。必要な時間(停電の見込み)に、変換ロスの余裕を見て、Whを選んでください。見込みが約45時間の災害級なら、自分のヒーターのWで式を当てて確かめます。
Q6. 暖突は電源で動かせますか?
暖突の消費電力は、本記事の調査では公式仕様ページを確認できず、表に入れていません。他の記事には暖突の消費電力を載せたものがありますが、停電時の計算には、手元の製品の表示にあるWを使ってください。式は「電源のWh ÷ 暖突のW」です。
